はじめに
こんにちは。ラッピーです。
今回の記事では、新NISAの投資信託において、代表的な投資信託銘柄を7つ厳選し、それぞれのメリットとデメリットを比較して紹介します!
銘柄によって、投資対象の国や市場から成長性、リスクなどが大きく異なるため、自分の投資目的やリスクの許容度に見合った銘柄を選ぶことが重要です。
本記事は、どの銘柄が自分に最適かを判断する手助けとなるかと思いますので、ぜひ最後まで読んでいってください!
インデックス投資の基本
では、まずインデックス投資の基本事項を抑えておきましょう!
- インデックス投資:市場全体や特定の市場指数=インデックスの成績に連動するよう設計された投資信託に投資すること
- インデックス:特定の市場や業種を代表する株式の集まりのことで、一般的には株式指数と呼ばれている(例:アメリカの株式市場を代表する「S&P500指数」、世界の株式市場全体を反映した「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」など)
また、メリットとデメリットは主に次の通りです
【インデックス投資のメリット】
- 低コストで市場全体に投資が可能:個別株を一つ一つ選ばなくても、自動的に分散投資ができるため、リスクを分散しつつ市場全体の成長を享受できる
- 手数料が比較的低く、長期的に見た場合、低コストで運用効率が高くなる
【インデックス投資のデメリット】
- 市場全体に連動するため、市場が下落した場合には、インデックス投資評価額も同様に下落するリスクがある
【インデックス投資が人気の理由】
また、インデックス投資が人気の理由についても紹介いたします!
- 投資後の運用の手間が少なく、投資初心者でも始めやすい
- 個別株と比べて必要な知識や情報収集をする必要がない
- 低コスト、自動での分散投資により長期的に安定したリターンが期待できる⇒投資初心者でも、分散投資により低コスト・低リスクで長期的な資産形成が可能
比較ポイント
投資信託の銘柄を選ぶ際には、自分の資産形成の目的にあった銘柄を選ぶことが重要です。
投資銘柄には様々な種類があり、それぞれに特徴や強み、弱みがあります。本セクションでは、銘柄を比較する際に重要となる7つのポイントについて解説します。
① 投資対象
投資銘柄を選ぶにあたり、その銘柄がどの国・地域、或いはどの市場に投資しているかは非常に重要です。
投資先が日本、アメリカ、先進国、新興国かなど、どこが対象になるかによって期待できるリターンや成長性、リスクが大きく変わります。このため、投資において何を重視するか(成長性、安定性etc.)によって選ぶべき銘柄も変わります。
② 信託報酬
信託報酬は、投資信託を保有している間にかかる運用手数料のことですが、同じような内容の銘柄でも信託報酬は少しずつ異なります。この信託報酬の差はコストとして長期的に大きな差がつくので、信託報酬が低いファンドを選ぶことも重要な要素です。
③ 成長性
過去の運用実績や投資対象国の経済成長性も、投資信託を選ぶうえで参考になります。例えば、アメリカのように過去からの成長があり、今後も成長が見込まれる国や、インドのように将来の人口増加により高い経済成長率が見込まれる地域への投資は、将来的な資産増加が期待できます。
④ リスク
どのくらい価格が上下するか=値動きの大きさもリスクの一つです。新興国株式やテクノロジー関連のファンドは大きな成長が期待できる一方、価格変動も大きくなりやすいため、それぞれのリスク許容度に応じた銘柄選びが重要です。
⑤ 配当
インデックス型の投資信託は基本的に分配金を出さず、利益を再投資する方式が多いですが、一部では配当を得られるタイプもあります。インカムゲイン(配当収入など)を重視する場合は、配当有無の確認も重要です。
⑥ 投資しやすさ
ネット証券で、ネットで購入手続きなどが可能であるとか、新NISA対象の商品であるか、購入のしやすさも重要な要素です。銘柄によっては取り扱いのない証券会社あったりするので、初心者にとっては銘柄の多さや購入のしやすさ、積立設定のしやすさなども重要です。
⑦ 長期的リターンの期待
最終的にどれだけ資産が増えるかという、長期的なリターンも重要です。過去の実績はあくまで参考値ですが、市場全体の成長を反映するインデックスファンドは、長い目で見れば安定したリターンが期待できるケースが多く、長期的な資産形成に有利と言えます。
おすすめランキング
この章では、代表的なインデックス投資信託の銘柄それぞれの特徴などを紹介するとともに、投資ニーズに応じて評価したおすすめランキングを紹介します。
具体的には、前章で挙げた信託報酬や投資対象、リスク、長期リターンなどを総合的に判断してランキング形式で紹介します。
順位 | 銘柄名 | 投資対象 | 信託報酬 (概算) | 投資 しやすさ | 分散性 | 成長性 | リスク |
👑 1 | eMAXIS Slimアメリカ株式(S&P500) | アメリカ代表企業500社 | 0.0937% | 5.0/5.0 | 2.5/5.0 | 4.5/5.0 | 3.0/5.0 |
2 | eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | 日本含む全世界株式 | 0.1133% | 5.0/5.0 | 4.0/5.0 | 4.0/5.0 | 2.5/5.0 |
3 | eMAXIS Slim先進国株式インデックス | 日本を除く先進国株式 | 0.1023% | 4.0/5.0 | 3.0/5.0 | 3.5/5.0 | 3.0/5.0 |
4 | iFreeNEXT NASDAQ100インデックス | アメリカハイテク企業100社 | 0.4950% | 2.0/5.0 | 1.5/5.0 | 4.8/5.0 | 4.0/5.0 |
5 | eMAXIS Slim新興国株式インデックス | 中国・インド・ブラジルなど新興国 | 0.1870% | 4.0/5.0 | 2.5/5.0 | 4.5/5.0 | 4.0/5.0 |
6 | iFreeNEXTインド株インデックス | インドのNifty50(代表企業50社) | 0.4950% | 2.0/5.0 | 1.0/5.0 | 5.0/5.0 | 4.5/5.0 |
7 | eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 日本の上場企業全体(TOPIX) | 0.1540% | 4.0/5.0 | 1.0/5.0 | 2.5/5.0 | 3.5/5.0 |
✅ 第1位:eMAXIS Slim アメリカ株式(S&P500)

S&P500は、代表的な株価指数であるS&P500に連動していて、AppleやMicrosoftなどの世界的大企業への投資が可能です。さらに信託報酬が非常に低く、長期保有におけるコスト面のメリットが非常に大きいです。
また、アメリカ経済の安定した成長に乗る形で資産形成ができるため、インデックス投資の王道的な銘柄として、初心者から上級者まで幅広く支持されています。
◎おすすめポイント ・非常に低コスト(信託報酬0.1%未満) ・アメリカ経済の成長を背景に、長期的に安定したリターンを見込める ・これまでの実績も十分で信頼性が高い ・500企業、様々な業界への分散投資が可能 ◎デメリット ・アメリカのみへの投資なので、アメリカ経済が転落するともろに影響を受ける(リーマンショックや昨今のトランプ関税などが良い例) ・為替リスク(円安時など) ・ハイテク企業への依存度が比較的高い |
✅ 第2位:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

オール・カントリー(通称オルカン)は、全世界の株式市場に幅広く分散投資できる銘柄で、先進国から新興国まで網羅されているのが特長です。
これ1本で世界経済の成長を取り込める点が魅力で、地域分散による分散効果も高いです。また、信託報酬(コスト)も非常に低く、長期投資と非常に相性の良い商品として人気があります。
◎おすすめポイント ・非常に低コスト(信託報酬0.11%程度) ・世界経済の成長を取り込み、長期的に安定したリターンを見込める ・世界中への分散投資により様々なリスク(為替、地政学、経済など)を分散可能 ◎デメリット ・アメリカの比率が高く(全体60%以上)、アメリカ経済の影響を受けやすい ・比率の高い先進国や、新興国の成長が鈍化すると伸び悩む可能性あり |
✅ 第3位:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

この銘柄は、アメリカを中心としたヨーロッパやオセアニアなどの先進国の株式に投資可能です(日本は除く)。
信託報酬も低めで、経済の成熟した国々に幅広く投資できるため、低コストで安定的な成長が期待できます。また、新興国が含まれていない分、値動きは穏やか多いです。
◎おすすめポイント ・非常に低コスト(信託報酬0.1%程度) ・欧米の先進国を中心に分散投資可能 ・日本が含まれないため、自国バイアス(低成長、株価低下など)に影響されない ◎デメリット ・オルカン同様に米国比率が高く、米国の影響はどうしても受けやすい ・新興国は含まれないため、新興国の急成長の恩恵は享受できない |
✅ 第4位:iFreeNEXT NASDAQ100インデックス

この銘柄は、アメリカのNASDAQ市場に上場しているテクノロジー企業中心の100銘柄に投資しています。NASDAQ市場には、Google、Amazon、Appleなど成長性の高いIT企業が多く含まれていて、高いリターンが期待できます。
その反面、値動きも大きいため、ある程度のリスク許容度の高い人向いた銘柄と言えるでしょう。
◎おすすめポイント ・アメリカハイテク企業の成長を取り組むことができる ・ハイテク企業への集中投資が可能 ◎デメリット ・コスト(信託報酬)が高め ・ハイテク企業のみの銘柄のため投資の分散性がない ・ハイテク企業の業績に大きく左右され値動きが大きい |
✅ 第5位:eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
この銘柄はインド、中国、ブラジルなど経済成長が著しい新興国に分散投資ができます。これらの国では長期的な人口増加や経済成長が追い風となっており、高いリターンも期待できます。
しかし、政治リスクや為替リスクが高く、相場の変動が大きいというリスクがあるため、リスクと成長性を天秤にかけて、投資をするか否かを判断する必要があります。
◎おすすめポイント ・経済成長が著しく、高成長が期待できる新興国市場へ投資可能 ◎デメリット ・為替、政治的リスクや規制によるリスクが大きい ・値動きが大きく暴落リスクあり ・国によっては今後成長が鈍化する可能性もある |
✅ 第6位:iFreeNEXT インド株インデックス
本銘柄は経済成長の著しいインドの主要企業に集中投資するファンドであり、今後人口増加やインフラ整備が進む中で、高い成長が期待されています。
一方、新興国特有の為替リスクや市場の急変動なども抱えており、投資にあたっては、そのリスクを許容しつつ、中長期的なインド市場の伸びに期待する投資家に適しています。
◎おすすめポイント ・インド自体が人口増で経済成長の期待高く、そのインド市場へ集中投資可能 ・S&P500とは動きが異なるため、アメリカの影響を受けにくい ◎デメリット ・新興国と同じく為替、政治、規制リスクを抱えていて、値動きの大きさによる暴落リスクあり ・インド国内の事情次第で伸び悩む可能性もある |
✅ 第7位:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
この銘柄は、日本国内の上場企業全体に幅広く投資可能なインデックスファンドです。国内のみの投資であるため、為替リスクを避けたい方や、日本経済への投資比率を高めたい方にはおすすめです。
近年は株主還元やガバナンス改革によって日本株にも注目が集まっているため、分散投資の選択肢として国内株への投資もアリでしょう。
◎おすすめポイント ・日本国内全体に幅広く投資可能 ・円建てのため為替リスクはなく、配当水準が高め ◎デメリット ・日本経済自体が低成長のため、成長性は低い ・他国株と比べるとパフォーマンス低めで、インフレ時には相対的に弱い場合あり |
最適な選び方
投資信託の選び方は、個人の年齢や資産状況、投資経験、投資目標などによって大きく変わってきます。ここでは、全部で4パターンの選び方について紹介いたします。
✅ 初心者向け:「王道×低コスト」ファンドを選ぼう
投資初心者で知識の浅い方は、eMAXIS Slim アメリカ株式(S&P500)や全世界株式(オール・カントリー)のような、低リスクでコスト(信託報酬)の低いファンドがおススメです。
これらのファンドは低リスクで長期的に安定したリターンが見込めるため、初心者の方でも安心して投資が出来ると言えるでしょう。
✅ 分散重視派:「全世界株式 or 地域ミックス型」
成長性と安定性のバランスを重視したい方は、複数の国と地域に分散したファンドを組み合わせると良いでしょう。
例えば、オール・カントリー1本で投資するとか、国内・先進国・新興国の銘柄をミックスさせるなど(eMAXIS Slim先進国、新興国、国内株式の組み合わせなど)の組み合わせで、リスクを抑えながら成長を狙うことも可能です。
✅ 成長性重視:「新興国やNASDAQ系」などハイリスクハイリターン銘柄を
投資におけるリスク許容度が高く、リスクよりもリターンを重視したい方は、インド株やNASDAQ100のような高成長市場への投資が良いでしょう。
この選択は、市場の価格変動リスクが大きく、暴落のリスクも伴うため、投資銘柄全体の一部に取り入れるなどして、資産全体のバランスを意識した投資が望ましいでしょう。
✅ 国内重視:「TOPIX」も選択肢に入れる
国内重視で為替リスクを避けたい方は、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)などの国内株式の銘柄がおすすめです。海外株式と比べると成長性は低いものの、為替リスクを避けられ、リスクもそこまで高くないため、一部でも安定資産を確保したい方に向いた銘柄かと思います。
まとめ
本記事では、主要な銘柄の特徴と比較、おすすめの組み合わせなどを紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
昨今では、新NISA制度により非課税で長期投資ができる環境が整備されてきており、中でもインデックス投資は低コストで分散投資ができ、長期的に安定したリターンが見込める点でも初心者から経験者まで幅広い層に支持されています。
投資できる銘柄も、低リスクで安定成長が見込めるものから、ハイリスクハイリターンなものまで様々あり、自分の投資目的や資産形成の目標、リスク許容度に応じて多種多様な組み合わせを作ることが出来るでしょう。
それでも、今のトランプ関税などのように短期的な値動きはどうしても発生してしまうため、それらに一喜一憂せず、長い目で見てコツコツ積み立てていくことを心がけてみるといいでしょう。